「自分たちの想いを持って一緒に創ること」を
「観ている人に驚きを与え、その驚きを糧に平和や愛を願う優しさを、そして未来に向かう希望を育んでもらいたい」円谷プロの創業者円谷英二氏の言葉です。私たちは「ストーリー」と「技術」で、お客様に驚きや夢を届ける。円谷プロの今ある、今持っている全てのものを使って、最大限をお客様に届けていきたい。これは昔も今も共通している、私たちの“遺伝子”です。
「強い者、賢い者が生き残るのではない。変化できる者が生き残るのだ。(It is not the strongest of the species that survives, nor the most intelligent that survives. It is the one that is most adaptable to change.」
誰もが知るダーウィンの言葉です。
創業者から引き継いだ”遺伝子”を大切にしつつ、社員には常に世の中の変化を意識して行動して欲しいというメッセージを伝えたい。
円谷プロ社員は、真面目で言われたことはしっかり行っていると感じている。一方で、もっと貪欲に、自発的に、これをやっていきたいという主張があってもいいのではと思う。自由闊達に、そして主体的に行動して欲しいと切に願っている。
様々な場で、全社員に向けてメッセージを発信しており、表面的なことは伝えることができるが、なぜそう考えたかといった深い想いの部分、いわゆる背景意図を伝えることが難しいと感じている。この深い想いの部分を理解してもらうには、マネジメントも説明することが重要であるし、メンバーも積極的に訊くことが重要であると考える。
双方にあきらめずに会話や対話を続けていって欲しい。
それでこそ、会社のビジョンの上に社員が思い切り仕事をすることができる環境が出来上がると思う。
「グローバルなエンターテイメントカンパニー」になるには、相互理解が必要である。また、海外展開は単に経済的合理性だけで決めているわけではない。
マーケットは地球全体である。ここで大切なことは、“ローカルな価値”を理解して、ローカルな価値も含めて、地球規模に展開していくことなのである。
円谷プロにいたら凄い仕事ができる、そんな会社にしたい。実際に新たな取り組みを始めているので、そこに多くの社員に参加して、体感して欲しい。実際に経験しないと分からないこともあるからだ。以前の円谷プロは、ある意味受け身であったともいえる。
これからの円谷プロは自分たちがやりたいことを、プライオリティをつけて行っていく能動的なものである。これまでのプロダクションから、スタジオへ変化させていきたいという夢もある。これはすぐにできるような簡単なものではないが、一歩一歩進めば必ず実現できると信じている。世の中にIPホルダーはたくさんあるが、円谷プロはこれを実現できると思っている。将来的には、まだ誰も見ぬ新しいIPをつくり、コンテンツをブランド化して、お客様に届けていきたい。そして社員も含めたステークホルダーが喜ぶことを実現していきたい。
経営トップとして、これからも行っていくアクションで大切なことは2つあると考えている。1つ目は会社のビジョンを言い続けること、説明し続けること。2つ目は率先して具体的な新たな取り組みを起こすということ。特に2つ目、今は私がリードして行っているが未来永劫、私が率先することではない。私と一緒に経験した者が、次の世代へ、そしてまた次の世代へと円谷プロの”遺伝子”を継承して行ってほしい。そして、ビジョンの実現を目指してほしい。
株式会社円谷プロダクション
代表取締役会長 兼 CEO 塚越 隆行
失敗をおそれず新しい仕事にチャレンジし、
過去の成功体験に縛られ過ぎて「前例踏襲」になったり、逆に過去の失敗により、新しいことに挑戦しづらくなることもあるかもしれない。だが、時代背景や市場環境は常に変化しているので、過去の成功や失敗と同じことが、今もまた起こるとは限らない。過去に失敗したコトであっても、変化し続ける時代や環境の中で、創意工夫により成功できることがあることを理解して欲しい。必要なのは時代や環境を敏感に感じ取る力と、継続的且つ果敢なチャレンジであると考えている。
失敗した時に振り返り(内省)をすることがとても重要で、この振り返り(内省)なしでは次へは進めない。大きな失敗をしないことは重要ではあるが、たとえ失敗をしてもめげずに前を向くことがもっと大切だ。
極端に言えば、その失敗を楽しめるぐらいがちょうどいい。
会議のためだけのきれいな資料は必要ない。まずは、いろいろなことをよくよく考え、具体的に語れることが重要だ。
そして、それをきちんと実行に移してやり切れるかがもっと重要なことだということを分かって欲しい。
社員には、最終的な消費者(例えばウルトラマンのファン)をイメージして行動して欲しいと切に願っている。消費者が、何を見て、何を感じ、何を想い、何を手にとっているかを知って欲しい。そのために必要なことは“現場を観る”ということだ。現場に足を運び、現場を見聞きしたり、写真を撮ったり、報告をする。このようなことは、とても素晴らしいことだと思う。
将来実現したい夢を持ったり、本来のあるべき姿を描いたりして、それを実現することに“ワクワク感”を持ってくれれば良いと思う。夢や私たちが目指すあるべき姿に向かって突破力を持って進んでいく人、一方で細かなことに気づきチェックできる人、ともに必要な人材だと考える。チームの中にバランス良くいることが理想だ。
社内には様々な会議がある。しかし、これら会議の中では、社員みんな、一人ひとりが発言するのが難しい現実もある。発言してもらっても、そこで深い議論や対話にはなりにくい。そこで全社員と1on1を実施している。このような機会を設けることで、深い議論や対話が実現できると思う。
USも、中国も、日本も全く違うもの。その一方で、“共通項”もあるし、時間はかかるが新たに共通項をつくることもできる。そしてこの共通項にレバレッジをかけることが大切だ。加えて、共通項が何かを踏まえ、それ以外の部分をどのようにローカライズするかもキーになっていく。グローバル展開が急速に進む現在の円谷プロは、これらを真剣に考えるタイミングだと思う。
株式会社円谷プロダクション
代表取締役社長 兼 COO 永竹 正幸